シン・ゴジラ ネタバレ有り感想

ゴジラの立ち回りは完璧。
不気味だったり強かったりトンデモ行動で人類大打撃だったり。
映画館のCMで見た熱線は前置き無しに見せてくるからショボかったのであって、ゴジラが熱線を出そうと気張っているシーンから理不尽破壊へ一瞬で繋がるシーンだけでも本作を見る価値がある。
ただ、『災害対応について一生懸命考えたよ!ほめてほめて!!』みたいなの*1が見たいんじゃなくて“ゴジラ倒そう”っていう試行錯誤を見たかったし、そもそもゴジラを倒すための作戦としては対策チームが最初の方に考案していたものが最後に成功するってだけで、
『この作戦はどうだ!ダメか!じゃあこれは?失敗した!いやいやこんなこともあろうかと…』
みたいなのを見たかったわけで…。いや、一応、自衛隊の総攻撃の後の凍結攻撃であるし、凍結攻撃も二段構えだったし、あのデカブツに対しては何をするにも途方も無い準備が必要だからその場のアドリブは通じづらいから仕方無かったんだろうけども。

ゴジラを倒そう感が物足りない原因としては行方不明博士の掘り下げが少ないのも一因だと思う。
既にいない人の回想をやらないのは自然ではあるものの、行方不明博士が何をしたのかが分からないからゴジラの生まれ、動機、果ては凍った尻尾の先の物体に至るまで憶測の域を出ないまま終わってしまうのは好きではない。こういうのを『考えさせられる』とありがたがる気はさらさら無くて「もっとスカッと楽しめるものを作ってくれればいいのに…」と思うばかりだ。

あと、凝固剤が口からダバーって流れてきそうな辺りはもうちょっと口の中のアップを出す等で喉に注ぎこんでる感を出してくれなかったのですごくモヤモヤしながら見てた。

*1:事前に作り手から予防線張ってあったらしい?